将棋の基礎を学ぶ〜初心者が覚えておきたい将棋の格言
初心者が覚えておきたい将棋の格言をまとめました。
居玉は避けよ
玉を最初の位置から動かさない『居玉』の状態で戦うのは危険であるため、しっかりと玉を囲った方がいいということ。
受けは金、攻めは銀
金は守りに使い、銀は攻めに使うのが良いということ。
王手は追う手
闇雲に王手をかけるのは、相手の玉を逃がすことになってしまうということ。
要の金を狙え
玉を攻めるときは、守備の要である金を狙うのが良いということ。
玉は下段に落とせ
相手玉を下段に落とすと寄せやすいということ。
玉は包むように寄せよ
玉は包むように左右から寄せるのが良いということ。
金底の歩岩よりも固し
金の下に歩を打つと、非常に固いということ。
金なし将棋に受け手なし
守備の要である金がなければ、相手の攻撃を受けきれないということ。
桂頭の銀定跡なり
桂馬の攻撃を受けるときは、桂馬の頭に銀を打つのが良いということ。
終盤は駒の損得より速度
終盤は駒の損得よりも相手玉を寄せることを優先する方が良いということ。
敵の打ちたいところに打て
相手の打ちたいところに自分の駒を打つことで、相手の攻めを封じるということ。
と金は金と同じで金以上
と金は金と動きは同じだが、取られても歩になるので、金以上の価値があるということ。
端玉には端歩
相手玉が端にいるときは、端から攻めるのが良いということ。
四間飛車の定跡講座~棒銀
四間飛車VS棒銀
初手から
▲7六歩△3四歩▲6六歩△8四歩▲6八飛△6二銀▲4八玉△4二玉▲3八玉△3二玉▲2八玉△5四歩▲3八銀△5二金右▲7八銀△8五歩▲7七角△7四歩▲5八金左△4二銀▲5六歩△5三銀左▲1六歩△1四歩▲6七銀△4二金直▲4六歩△9四歩▲9六歩△7三銀(基本図)
(基本図)
上図を基本図とします。
ここから居飛車側の仕掛けを見ていきます。
▲9七香△8四銀▲7八飛△7五歩
居飛車側が△7五歩と仕掛けた局面です。この手には▲5九角と引きましょう。角を逃げながら飛車先を軽くする好手です。
▲5九角△7二飛▲4八角△6四歩▲3六歩△7六歩▲同銀△6五歩
居飛車側が△6五歩と指した局面です。この手には▲6七金と強く上がりましょう。
▲6七金△6六歩▲同金△6五歩▲6七金△7三銀
居飛車側が△7三銀と引いた局面です。ここで振り飛車側には「▲6五銀」と「▲7七桂」の2通りの指し方があります。どちらの手も定跡です。
▲6五銀
「▲6五銀」の変化を見ていきましょう。
▲6五銀△9九角成▲7七桂△8九馬▲6八飛△7四銀
居飛車側が△7四銀と指した局面です。ここでは▲7三歩とたたきましょう。△同飛に▲7五歩と打つのが手筋です。
▲7三歩△同飛▲7五歩
形勢は互角です。
▲7七桂
「▲7七桂」の変化を見ていきましょう。
▲7七桂△6四銀右▲7五歩△8二飛▲6五桂△同銀▲同銀△8六歩
形勢は互角です。
四間飛車の定跡講座~山田定跡
四間飛車VS山田定跡
初手から
▲7六歩△3四歩▲6六歩△8四歩▲6八飛△6二銀▲4八玉△4二玉▲3八玉△3二玉▲2八玉△5四歩▲3八銀△5二金右▲7八銀△8五歩▲7七角△7四歩▲5八金左△4二銀▲5六歩△5三銀左▲1六歩(基本図)
(基本図)
上図を基本図とします。
ここから居飛車側の仕掛けを見ていきます。
△7五歩
居飛車側の△7五歩は▲同歩と取りましょう。△6四銀と出る手には▲7四歩と伸ばすのが定跡です。
△7五歩▲同歩△6四銀▲7四歩△7五銀
居飛車側が△7五銀と指した局面です。この手には▲6五歩が振り飛車らしいカウンターです。狙われている駒を捌くのは振り飛車の基本です。
▲6五歩△7七角成▲同銀△8六歩
居飛車側が角交換から△8六歩と指した局面です。この手には▲同歩と取りましょう。
▲同歩△同銀▲同銀△同飛
居飛車側が△8六同飛と指した局面です。ここでは▲7七角と打つのが定跡です。△8九飛成に▲8八飛とぶつけるのが好手です。「▲7七角~▲8八飛」と飛車をぶつける手は振り飛車党必修の手筋です。
▲7七角△8九飛成▲8八飛△同龍▲同角△4四角▲同角△同歩▲8二飛
振り飛車側が▲8二飛と指した局面です。互角に駒を捌き合ったこの局面は、玉の固さで上回っている振り飛車が十分です。
四間飛車の定跡講座~6五歩早仕掛け
四間飛車VS6五歩早仕掛け
初手から
▲7六歩△3四歩▲6六歩△8四歩▲6八飛△6二銀▲4八玉△4二玉▲3八玉△3二玉▲2八玉△5四歩▲3八銀△5二金右▲7八銀△8五歩▲7七角△7四歩▲5八金左△4二銀▲5六歩△5三銀左▲1六歩△1四歩▲6七銀△4二金直▲4六歩△9四歩▲9六歩△6四歩(基本図)
(基本図)
上図を基本図とします。
ここから居飛車側の仕掛けを見ていきます。
▲3六歩△6五歩
居飛車側の△6五歩を▲同歩と取る手は振り飛車側が苦しくなります。ここは、じっと▲4七金と上がっておくのが振り飛車らしい1手となります。
▲4七金△7三桂▲3七桂△8六歩
居飛車側が△8六歩と指した局面です。ここでは▲同歩、▲同角の2通りの指し方があります。
▲同歩
▲同歩△6六歩▲同銀△6五歩
居飛車側が△6五歩と打った局面です。ここでは▲同銀と強く取るのが定跡です。この手に対し居飛車側は△7七角成▲同桂△2二角が最善の対応です。
▲同銀△7七角成▲同桂△2二角
居飛車側が△2二角と打った局面です。▲5五歩△同角と近づけてから▲6七飛と受けるのが手筋です。形勢は互角です。
▲同角
▲同角△6六歩▲同銀
この局面で1つ紹介したい変化があります。ここで居飛車側の最善の攻め方は△6五歩ですが△6七歩と指した場合、▲同飛△8六飛▲同歩△7八角▲6八飛△8九角成▲6九飛打(参考図)
(参考図)
▲6九飛打が馬を捕獲する絶好の返し技となります。この手は知らないと指しにくい手だと思い、紹介させていただきました。
では、最善の△6五歩を見ていきましょう。
△6五歩には▲7七銀と引く1手です。▲同銀は△同桂▲同飛△9九角成で振り飛車側が劣勢となります。
▲7七銀△6三銀▲9八香△6四銀左▲2六歩
この局面は、居飛車側が手を作りにくいため、振り飛車十分です。
四間飛車の定跡講座~斜め棒銀
四間飛車VS斜め棒銀
初手から
▲7六歩△3四歩▲6六歩△8四歩▲6八飛△6二銀▲4八玉△4二玉▲3八玉△3二玉▲2八玉△5四歩▲3八銀△5二金右▲7八銀△8五歩▲7七角△7四歩▲5八金左△4二銀▲5六歩△5三銀左▲1六歩△1四歩▲6七銀(基本図)
(基本図)
上図を基本図とします。
ここから居飛車側の仕掛けを見ていきます。
△6四銀▲7八飛△7五歩
居飛車側の△7五歩を▲同歩と取る手は振り飛車側が苦しくなります。ここは、じっと▲9八香と上がっておくのが振り飛車らしい1手となります。相手の銀を5段目に進出させないことが大切です。
▲9八香△7六歩▲同銀△7二飛
居飛車側が△7二飛と指した局面です。ここでは振り飛車の切り札▲6五歩が定跡です。
▲6五歩△7七角成▲同飛△2二角
居飛車側が△2二角と打った局面です。ここでは▲6四歩と銀を取るのが定跡です。
▲6四歩△7七角成▲同桂△7六飛
居飛車側が△7六飛と銀を取った局面です。ここでは▲6七金と桂取りを受けるのが定跡です。
▲6七金△7四飛▲6六角△3三銀▲8三角△7三飛▲6五角成
▲8三角から馬を作ることに成功しました。この局面は振り飛車良しとなっています。
終盤力トレーニング⑦
第1問
第2問
第3問
第4問
第5問
<解答>
第1問
(答)▲6一角△同玉▲6二銀△同銀▲8二桂成
▲6一角と捨てて玉を下段に落とすのが最初のポイントです。△同玉▲6二銀△同銀に▲8二桂成が2つ目のポイント。これで挟撃形となり、後手玉は必至となります。
第2問
(答)▲9三銀△同香▲6一龍△同玉▲8二金
▲9三銀と玉の退路に銀を捨ててから△同香に▲6一龍と捨てます。△同玉の1手に▲8二金で必至となります。
第3問
(答)▲3一角△1二玉▲3三と
▲3一角は寄せの基本手筋です。△同玉は頭金で詰むため△1二玉の1手に、▲3三とが角打ちによる受けを防ぐ好手となります。
第4問
(答)▲3一角△同玉▲3三飛成
▲3一角に△同玉と取らせて玉の脱出を防ぎます。そこで▲3三飛成とすることで一間龍の形となります。
第5問
(答)▲9三飛成
第4問と同様に一間龍で迫ります。▲9三飛成に△同金は▲8二金で即詰みです。龍を取ることができない後手玉は必至となります。
終盤力トレーニング⑥
第1問
第2問
第3問
第4問
第5問
<解答>
第1問
(答)▲2三金△同金▲2一龍△同玉▲2三歩成
▲2三金△同金に▲2一龍と切って玉を下段に落とすのがポイントです。解答図は後手玉に受けがなく、必至となります。
第2問
(答)▲3三桂△同金▲5二桂成
▲3三桂に△同金と取らせて守りの金を移動させます。そこで▲5二桂成と指すことで後手玉は必至になります。
第3問
(答)▲7一角△9二玉▲7二と
▲7一角が決め手です。△同玉は頭金で詰むため△9二玉の1手に、▲7二とで必至となります。
第4問
(答)▲3一飛
▲3一飛と打つ手が正解です。△3二馬は▲同飛成△2二合▲2三角で詰みます。龍を取ることができないため、次の▲2一飛成を受けることができません。
第5問
(答)▲2二銀△3一金▲4三成銀
▲2二銀と玉の退路に打つ手が正解です。△同金や△同銀は即詰みとなるため、△3一金と引いて逃げ道を作りますが、▲4三成銀と寄れば必至となります。